LGBTQ性的マイノリティなど多様性について
【LGBTQ・SOGIなど多様性の受け入れ】
誰もが暮らしやすい社会を目指して 蕨市の状況
あなたは自分の性をどう自認していますか?
あなたの生物学的な性は?
あなたが表現したい性は?
恋愛的に惹かれるのは?
性的に惹かれるのは?
こんなことを自分に問いかけたことがあるでしょうか。
マジョリティー・多数派の人は、自分の生物学的な性と表現したい性が同じで、恋愛するときは自分とは異なる性です。そしてそのことに何の疑問も抱かず、当たり前に皆がそうだと思って暮らしてきたのではないでしょうか。わたしもその多数派のうちの一人です。
しかし、そういった社会の中でLGBTQ・性的マイノリティの人たちは、苦しんで誰にも相談できず、苦しみ、その現状が最近になって明らかになっています。
そもそも、LGBT Qとは、Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシュアル、Tはトランスジェンダー「LGBT」はこれらの頭文字をとったものです。
Qについて
LGBTの認知度が上がれば上がるほど、「自分はこの中にあてはまらないのではないだろうか」という人が出てきて、その主なものが、クエスチョニング (Questioning)のQです。例えば、
○まだ決めかねている状態
○どのセクシュアリティもピンと来ない
○あえて「わからない」という状態にしておきたい
といったような理由で、クエスチョニングを自認している場合があります。
つまり、性自認や性的指向について、「まだ決まっていないと思う」「わからない、違和感がある」「ひとつに決まるものではないと思う」などに当てはまるのが、このクエスチョニングです。
他にもたくさんのセクシュアリティ、性のあり方があります。
SOGIとは
Sexual Orientation=性的指向とGender Identity=性自認の頭文字をとった略称です。2015年4月5日に発足した「LGBT法連合会」はこれは略式で、正式名称は「性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者に対する法整備のための全国連合会」で英語では「SOGI」を用いています。
LGBTQの認知度は年々着実に高まっています
株式会社LGBT総合研究所によると「LGBT意識行動調査2019」の最新結果では、国内最大規模の全国20代〜60代の約42万人に対しての調査結果はLGBT・性的少数者に該当する人は10.0%と判明しました。一方で認知率は同調査で91.0%と2016年の54.4%に比べ高い結果になった反面、LGBTに関する内容の理解率は57.1%に留まっています。認知率が上がった今でも78.8%もの当事者が誰にもカミングアウトしておらず公表意向は人により異なるということがわかっています。
その原因に、「LGBTQ・性的少数者の人が身近にいない」と83.9%を占める大半の人が回答していて、また、「どう接していいかわからない」人が29.4%です。
そして当事者の半数以上が誤解や偏見が多いと感じ、理解の促進を望んでいます。
こういう現状を見て
わたしは市議会の一般質問において問題を提起しました。
2016年(平成28年)9月に、初めてこのテーマで問題提起をし
2017年(29年)3月に、レインボーフラッグ等の周知啓発。また、相談体制・研修についてや制服の課題について問題提起を行い
2018年(30年)3月に、トイレの対応と市役所で市民が申請する用紙の男女の記入欄の有無の必要性について取り上げ、
2018年(同年30年)12月に、「同性同士を含めたパートナーシップ承認制度創設」の要望を行いました。
同議会では「パートナーシップの公的認証への取り組みに関する陳情」が市民から提出されています。
2019年12月にもパートナーシップ制度について検討状況の確認と要望をしました。
2020年12月ではこれまでのまとめの意味も含めて
●パートナーシップ制度導入に向けた協議検討の進捗状況確認と前に進めてほしいお願い
(「蕨市におけるパートナーシップの公的認証への取り組みに関する陳情」が2018年12月議会で採択)
●市民の目にふれる部署の受付にレインボーフラッグやステッカー等の啓発グッズの整備
●職員や教員等の研修及び児童・生徒への理解促進のための研修を
●制服について。第二中学校で多様性を考慮した選択制の制服が今年の4月から導入されることとなった経緯と他の中学校にも広めてほしいお願い
などを要望しました。
2016年からはじまり
これまで合計6回一般質問で問題提起や要望等を行なってきています。
そのほか日本共産党市議団の代表質問等でも市議団が2回取り上げ、合計8回に渡り本会議でこのテーマを取り上げ、当事者の声を届けてきました。
その中で、実現されたものは
★市役所での申請用紙等の男女の記入欄有無の廃止
★教職員研修の実施
★一部教育現場でのトイレ対応
★一部教育現場での制服の対応について、市民の要望が実現しました。
結びに
LGBTQ当事者の方が直面する困難は、さまざまな生活の場面で多様な不利益を被るため、国会でも超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」が与野党の枠を超えて設立されました。
国政レベルにおいて正面からLGBTQの問題を取り上げている状況をさらに推し進めるために、蕨市の市議会においても、「誰もが暮らしやすい社会の実現」を目指していきたいと思います。