Blog-Nami Miyashita

120%困っている人の力に 蕨市議2期目。

〜保育の質をいかに守るのか〜 セミナーに参加

「無償化」・規制緩和策の影響と自治体の保育・学童行政

 

8月8日、保育研究所主催で地方議員セミナーが行われ、党議員団からわたくし宮下が参加しました。

 

はじめに保育研究所の逆井直紀氏から「保育をめぐる状況の変化と制度・政策の動向」について。2015年4月に実施した子ども・子育て支援新制度は、12年8月に消費税増税法案とともに成立しました。この制度は消費税10%増税を前提とし、実施は当初増税予定日であった15年4月にあわされていましたが、増税は先送りされ新制度は予定通り行われました。市町村に「子ども・子育て支援事業計画」の策定を義務づけし、事業計画は国が策定。5年を一期とし①教育・保育の受給に関わる計画②地域子ども・子育て支援事業の需給計画の2つの主な柱としてつくられています。

 

逆井氏によると、この制度の大きな問題点は、「多様な受け皿づくりと規制緩和による保育の質の低下」だということです。保育所認定こども園と地域型保育が大きく増加し、さらに市町村が関与しない企業主導型保育も加わり、より複雑でわかりづらくなったうえ、保育を公の責任で行わないこと。保護者と施設まかせになってしまう危険性を14年宇都宮市の保育施設で9ヶ月児が熱中症死した例等をあげ、子どもが危険に晒される実態を述べました。

 

また、制度が作られてから2年間、待機児童の解消が進まず、事業計画の量の見込みが保育需要の実態に見合ってないことを明らかにしました。

保育研究所の16年度の調査結果は、この事業計画における73自治体による量の見込みと実態の比較は、2号認定は45自治体(61・6%)、3号認定は12自治体(16・4%)が量の見込みを、※支給認定者数が上回り、量の見込み不足が明らかになりました。この点については、総務省も同様の指摘をしており、同省は、子ども・子育て支援に関する計画の作成状況や施設の整備等を調査し、事業計画が地域の実情に即している等について16年12月に「子育て支援に関する行政評価・監視〜子どもの預かり施設を中心として〜〈結果に基づく勧告〉」を公表しました。

 

 ※支給認定者―新制度では、幼稚園や保育所認定こども園、地域型保育を利用する際に、支給認定を受ける必要があります。支給認定には、子どもの年齢や保育の必要性に応じて、1号認定から3号認定まで3つの区分があります。

認定区分によって利用できる施設や時間が変わります。

◯1号認定(教育標準時間認定)

満3歳以上の小学校就学前子どもであり学校教育のみを受ける子ども

◯2号認定(保育認定)

満3歳以上の小学校就学前子どもであり保育を必要とする子ども

◯3号認定(保育認定)

満3歳未満の保育を必要とする子ども

 

 

逆井氏はその反面、議論されている保育料の無償化については基本的に3歳児以上が対象で、給食食材費など実費徴収されている費用の取扱いは今後の課題として先送りされていることを述べ、「国では国家戦略特区の枠組みなどによる新たな規制緩和も狙われており、保育の質が犠牲にされる危険性が大きいと言わざるを得ない」と主張しました。

 

午後の部は、報告で、◯認可外保育施設を「無償化」対象にする影響◯幼保「無償化」対象にする影響◯先行自治体の状況等、3人から報告があり、最後に、学童保育の状況と課題についての講演で終わりました。

 

最後に

蕨市においても待機児童ゼロを目指し頼高市長は、認可保育園の更なる増設に向けて、来年4月新たに錦町3丁目に計画定員69人の「(仮称)蕨錦町ゆたか保育園」(社会福祉法人良心会)が整備されることになりました。設置にご協力してもらえる土地の所有者に奨励金を交付する蕨市独自の誘致策をつくりました。また、既設の中央3丁目にある「蕨ゆたか保育園」は1階の空き店舗部分を整備し定員を20人程度拡大。来年4月の開園および定員拡大に向けて県補助金等も使いながら整備費に対する補助などの施策を行っております。

 

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講演する逆井氏