男女共同参画の視点から防災を考える
2月26日、蕨市・錦町コミュニティ委員会主催(企画・蕨市男女共同参画推進員)で男女共同参画の視点から防災を考える講演会が西公民館で行われ、党市議団からわたし宮下奈美が参加しました。
講師は、独立行政法人国立女性教育会館・事業課専門職員の丹羽(にわ)麻子さん。
避難所運営訓練において、女性の目線での訓練が重要という内容です。
阪神・淡路大震災、兵庫県での女性の死者数は男性に比べ約1000人多い1.4倍であったことや東日本大震災では、死者数が高齢になるにつれ男女の差が大きく、やはり女性の方が多いことが明らかになっています。震災後の生活でのストレスが原因で亡くなってしまう「関連死」が深刻で、例えばシャワーや入浴があまり出来ないことから不衛生で菌に感染したり、避難所ではプライバシーが確保されず、夜に男の人が毛布の中に入ってくること、そして性暴力にあい周囲からは「若いから仕方ない」と見てみぬふりをされること、トイレの数が少ないことなど(他多数)の事例が挙げられました。
トイレの数は当たり前のように男女が同数に設置されるということですが、女性の方が一回の使用時間が長く、また、使用回数も多いため行列ができてしまうことで、トイレにいかなくなり、トイレを我慢するために水分もとらなくなることから、病気になってしまう ということが報告されました。
トイレに関しては別の問題で、待っている間やトイレに行く途中で男性に連れ去られて暴行を受けてしまう犯罪が多発し、避難所でトイレに行く時は、女性や子どもは決して一人で行ってはいけない ということが、以前わたしが別の防災講演会を受けた中で報告されていました。
重要なことは、男女共同参画の視点からの防災を実践するためには、防災に係る政策や方針を作る過程で女性の参画を拡大すること、「女性を含む多様な住民が防災について繰り返し考える学習機会が必要」と丹羽さんは訴えました。