県南協・桜環境センター視察
県南都市問題協議会・環境問題研究部会 桜環境センター視察
1月17日、県南協・環境問題研究部会(蕨・戸田・川口の3市議会で構成)は、桜環境センターの視察を行いました。
同センターは、さいたま市が老朽化した2つのごみ処理施設の代替施設として、資源循環型社会をめざす廃棄物処理システムの確立という基本方向の下、2015年3月に竣工した新しい施設です。
主な施設は、燃えるごみなどを処理する熱回収施設、資源ごみの選別などを行うリサイクルセンター、環境啓発施設や余熱体験施設からなる管理棟など。熱回収施設では、ガス化溶融炉方式(蕨戸田では焼却方式)により燃えるごみ等を燃焼・資源化。最終処分の埋め立て残渣を減少させるなど大きな効果があるそうで、燃焼方式の市内他施設の焼却灰なども処理しています。また、発生した熱は回収して発電や余熱利用を行います。
余熱体験施設には、ごみを焼却した際の熱エネルギーを利用した大浴場、露天風呂の他、トレーニングルームやレストラン、娯楽室等の設備があり、近隣をはじめ市内外の利用者に親しまれていました。
↑ゴミクレーンバケットの前で。一回に3トン、小学4年生100人ぶんくらいの重さのごみをつかむことができます。(日本共産党 蕨市議・鈴木さんと)
この施設は、し尿処理施設の跡地に建設されたそうですが、5年にわたり地域住民への説明・協議を重ね、同じ方式を作用していた施設の視察なども経て地域の合意に至ったそうです。
なお、この事業では、費用は市が負担し設計建設工事と維持管理を民間が一体で行うDBO方式を採用。当初契約額は設計建設工事約290億円、15年間の維持管理約272億円です。
これらの評価についてはより慎重な検討が必要です。
蕨戸田衛生センターは、新年度から施設の延命化工事に入りますが、延命化の後、いつかは建て替えを検討する時期を迎えます。今回の視察は、将来必要な検討事項を考えるうえで、大いに参考となりました。
↑溶融炉のイメージモデル